チェロ:花崎 薫
フォルテピアノ:小倉貴久子
収録曲:
L.v.ベートーヴェン (1770-1827):
チェロとクラヴィーアのためのソナタ イ長調 第3番 作品69
チェロとクラヴィーアのためのソナタ ハ長調 第4番 作品102-1
チェロとクラヴィーアのためのソナタ ニ長調 第5番 作品102-2
使用フォルテピアノ:ワルター&サン ウィーン 1808-10年 跳ね上げ式 73鍵 A=425Hz
使用フォルテピアノ:ワルター&サン ウィーン 1808-10年 跳ね上げ式 73鍵 A=425Hz
録音:2012年9月 アクトシティ浜松音楽工房ホール 発売:2013年8月
企画・制作:浜松市楽器博物館
録音・製作:コジマ録音
解説:越懸澤麻衣、筒井はる香
LMCD-1975 3,190円(税込価格)
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このディスクは、朝日新聞「for your collection」で推薦盤、また、ぶらあぼ「一聴必聴このCD&DVD」のコーナーで紹介されました。
「万物は、純粋に澄み切って神より流れ出る。たとえたびたび悪への情熱に駆られて眼を曇らせても、私は、幾重にも悔恨と浄化を重ねて、至高なる純粋な源泉、神聖へと立ち戻った、そして、おんみの芸術へと。」
1815年、ベートーヴェンがインドの哲学書から霊感を得て日記に書き記した言葉です。1815年は、チェロとクラヴィーアのためのソナタ作品102を作曲した年です。ソナタ第4番第1楽章冒頭のチェロから始まる澄みきった旋律は、まさに神より流れ出てくるかのようです。
私は、中学生の頃からヨーガに親しみ、その後インドへの憧れをもちつづけていました。敬愛するベートーヴェンがインド哲学に傾倒し、それらが後期の崇高なる作品群を生み出す原動力となっていたことを知ったとき、驚きと喜びと「やはりそうだったのか!」と合点する想いが交差しました。
念願叶って今年の始め、悠久の時が流れているインドの地を踏みました。計り知れない大きなエネルギーが渦巻き、一見混沌とした世界の中に、宇宙の調和を感じました。そこにはまさに自然と調和している叡智がありました。そして、それは、ソナタ第5番のフーガに共通するものだったのです。小倉貴久子
「2人は情熱の塊だ。怒濤の押し。魂の歌。が、暑苦しくはない。強い表現意欲をベートーヴェン時代の楽器の優しい響きが包む。そこに神が降りる。調和が生まれる。」(朝日新聞2013年8月19日夕刊"for your collection" 片山杜秀氏の評)